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小菅 優 ピアノ・リサイタル Four Elements vol.2 Fire

2018年9月29日

小菅 優 ピアノ・リサイタル Four Elements vol.2 Fire

2018年9月21日(金)東京オペラシティコンサートホールでピアニスト小菅優さんのコンサート『Four Elements vol.2 Fire』が開催され、調律とリハーサルへお伺い致しました。本公演はピアニストの小菅優さんが世界を構成する四元素「水」「火」「風」「大地」を軸にプログラムを構成し、昨年11月より発動した新リサイタル・シリーズです。

今回のプログラムはチャイコフスキーやドビュッシーの小品から、普段あまり耳にする機会の少ないレーガーの作品、そしてストラヴィンスキーの大作など2つ目の要素「火」がモチーフの拘りの選曲。本番当日の調律からリハーサルシーンまでをご紹介いたします。

♫ 東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル

東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル

東京オペラシティは木質内装で世界トップクラスの音響特性を誇るコンサートホールや、オペラやバレエ、現代舞踏などを公演する新国立劇場等、6つの劇場(ホール)と2つの美術館施設から構成されており、1996年の開業以来、多くの来場者を魅了してきた日本屈指の複合文化施設です。
ホールのコンセプトをはじめ、設計からオープニング企画まで監修に携わった日本を代表する作曲家、武満徹氏への感謝と敬愛をこめて氏の名前が付けられました。ホールは音響的に最も良いとされているジュークボックスタイプであり、高い天井には大胆な変形ピラミッド型を採用。内装は振動体・共鳴体として優れている天然木が使用され、あらゆる演奏形態に良質な響きの得られる「大きな楽器」として最高の音楽環境を提供するとともに、天窓から溢れる自然光により、とても居心地の良い理想的な空間を演出しています。

主催事業では1997年に小澤征爾指揮サイトウ・キネン・オーケストラ他による柿落とし公演以来、国内外のオーケストラ、室内楽、ピアノリサイタルなど数多くの公演を実施してきました。他に1998年以来、大好評の名物シリーズB→C バッハからコンテンポラリーへでは才能豊かな日本人の若手演奏家がバッハ作品と現代作品を軸に個性的な演奏と楽器の魅力を如何なく発揮したソロリサイタルを行っており、今年9月現在で既に204回の公演が開催されました。また顕彰活動の一環として、初代芸術監督だった故武満徹の意志を引継ぎ、創造的な音楽文化の可能性を育むことを目指して「武満徹作曲賞」を設け、世界各国から次代を担う若い世代の作曲家に新しい音楽作品の創造を呼びかけ、才能の発掘・育成にも積極的に貢献されています。

※本動画はご本人とマネジメントのKAJIMOTOから許可をいただき、ご紹介しております。

音は硬過ぎても散り、柔らかすぎても通らない

演奏会の度に行われる調律業務は、その日の演奏会だけではなくコンディションを維持し次の演奏会へと引き渡していく作業の積み重ねでもあります。そのためピアノ位置を決めた後は入念にピアノの状態を確認。まずはピアノの機能を「調整」し、整えていきます。そしてホールへどのように音が届いているか耳を研ぎすませながらの「調律」「整音」作業へと移っていきます。

約2時間の作業を終えると小菅さんが舞台へご到着。すぐにリハーサルが始まり、ホールへ満遍なくピアノの音が駆け巡っていきます。「音は硬過ぎても散り、柔らかすぎても通らない」そう話す弊社技術者の倉田は小菅さんの公演や録音を数多く担当していますが、“火”から連想される多様な表現が混在する今回のリサイタルには、楽器本体へと求められるものもより明確なものとなりました。

“火”のあらゆる可能性を求めて

小菅さんから会場への音の届き方の確認や、ピアノの音質や音色のリクエストなどをいただき演奏を中断してはご要望に応え、お互いに何度も探りながらより良い状態へと整えていきます。緊迫感に満ち、小菅さんのリハーサル時から一切の妥協を許さない姿勢もまた“火”を感じさせるものでした。

炉端の温もり、静けさのある青白い炎、燃え盛る嫉妬の炎、悪魔の内から沸き上がる焔...小菅さんは各作品の持ち味を存分に発揮し、あっという間に作品世界へと誘い変幻自在な“Fire”で聴衆を魅了しました。
次回のVol.3“Wind”は、2019年11月29日(金)東京オペラシティコンサートホールにて開催予定です。